タイトルの通りですが、令和3年度の秋試験で、応用情報技術者試験に合格しました。
今回は、この試験について少し書いていこうと思います。
応用情報技術者試験って何?や、難易度や合格率は?勉強時間はいくら必要?といった内容については、あまり書きません。
そのあたりはググったらいっぱい出てくるので、それらを参照してください。
この記事は、自分の自己満足が9割以上を占めています。
そんななか、以下の属性に当てはまる方は、もしかしたら参考になるかもしれません。
- 非IT企業に勤めている方
- ITに興味のある方
- それなりに社会人経験のある方
- 競技プログラミングを楽しんでいる方
きっかけ
まずは、「なぜ、応用情報技術者試験を受験しようと思ったか。」から書いていこうと思います。
私は、現在、非IT企業の中小企業のサラリーマンです。
そんな私でも、こんな風に考えるのです。
「これからの社会でICTを利用しない。というのはありえない。」と。
実際、業務でエクセルを使用していても、マクロによる自動実行や、グーグルスプレッドシートのGASなどを利用して、定期業務は効率化しています。
コロナ禍でもあり、外出を避ける機運が高まっている中で、MITのPythonの講座を受け始めます。
また、競技プログラミングというものに出会い、楽しみながらコツコツとプログラミングについては、学習を進めています。
会社では、既存システムの改修や、クラウドサービス利用の話が今まで以上に出てくるようになったと感じます。
社会情勢や、利便性を考えても、昔作られたシステムいつまでも使い続けるわけにはいきません。
そして、メインの業務以外は既存のクラウドサービスを利用すれば金額的にも、運用負荷も減ることが多いことも少し調べたらわかります。(一部、システムに業務を合わせる必要あり。)
システム改修にしても、クラウドサービスの利用に関しても、会話する相手はIT企業の方です。
少しでも、相手と共通の言葉で話せたら、認識の齟齬がなくなるかな。コミュニケーションコストが減れば良いな。と思って、ITのこと、ITシステムの開発プロジェクトのことについて、基本情報の本や、ネットの記事を読み勉強し始めました。
そんななか、競プロTLに、IPAの資格試験申し込みの話題が多くなってきました。
上記のように、IT企業の方と少しでもスムーズに話が出来るようになったら良いな。なんかの話のネタになるかもな。と思い、IPAの資格試験を受験しようと考えました。
はじめは、基本情報技術者試験を受けようと思ったのですが、IPA以外のサイトでのユーザ登録が必要だったりして、いろいろと考えた結果、基本情報は飛ばして、応用情報技術者試験の受験を決めました。
スペック
ここで、受験を決めた時の私のスペックを書いておきます。
応用情報の受験記でおなじみのやつですね。
大学に関しては、ITに関する単位は取得していません。
社会人として10年以上、非IT企業で働いています。
競技プログラミングをAtCoderで1年半ほど遊んでいます。
ほかの方のブログでは、エンジニアではないけれども、IT企業に勤めている方の記事や、エンジニア歴の浅い方、学生の方が応用情報技術者試験に受かったブログ記事が多いと思います。
本ブログ記事は、非IT企業に勤める、競プロを楽しんでいる、いち会社員としての参加記録です。
他のブログ記事と比較して、以下の部分が異なる部分でしょうか。
- 非IT企業の社員
- 競技プログラミングでプログラミングを楽しみながら学んでいる
- 社会人経験はそこそこある
勉強方法
勉強方法については、皆さん気になると思います。私も受験を決めた後に、気になってググっていろいろな方の勉強方法を参考にしました。
IT企業やCSで学ぶような事柄についてと、総務系の仕事で扱う内容で、勉強の方法が違いました。
- コンピュータの動きやプロジェクトマネジメントなどは原理を理解しつつ、ある程度の暗記も必要。
- 法務や会計、経営の問題に関しては、社会人経験のある人は、自分の経験も活かしつつ、あるべき姿を想像すると理解できるものが多い。
法務や会計関係は、業務で取り扱っていた内容もあるため、比較的楽に必要な範囲を覚えることが出来たと思います。
全体
はじめに、『キタミ式』を2周しました。
上でも書いた通り、コンピュータのつくりの部分に関しては、一つ一つ理解しながら覚えていくしかありませんでした。
一方、監査や、法務関係、会計に関係する部分については、社会人として経験がある分、比較的楽に覚えられる部分が多かったです。この辺りは、学生の方に比べると有利な気がします。
午前
キタミ式を読み終えた後は、このサイトの過去問道場で過去問を繰り返し解いていました。
午前の問題の半分近くは過去問からの流用という話も有名だと思います。
過去問道場は、過去問の練習、解説も詳しくて、非常に助かりました。
午後
過去問の演習については、過去問道場でも問題、解答は見えますが、もう少し詳しい解説が欲しかったため、通称『緑本』で演習しました。
解答に至るプロセスをこの本を通じて学びました。
解答は記述式のため、実際に紙に書いて勉強しました。
必須の情報セキュリティと、10個ある大問から4つ選択するので、科目を絞って勉強するのが良いと思います。
私は、情報セキュリティのほかに関しては、以下の5つを勉強していました。
- 経営戦略
- プログラミング
- ネットワーク
- 組み込みシステム開発
- システム監査
経営戦略
よく、国語の問題。といわれる問題ですが、会計の知識も問われる場合もあります。
この分野の問題は、社会人で営業やマーケティング、会計について、少しでも経験した(または本を読んだ)人は、設問、解答を理解しやすいと思います。
分析手法について、いろいろ学びました。
プログラミング
人によって一番好き嫌いがはっきりしそうな問題。
競プロの問題を楽しんで解く方は、選択するのが良いと思います。
独特の擬似コードに慣れるのが一番苦労しました。
ネットワーク
ネットワークは、私生活でもためになると思い、勉強した科目です。
一応、勉強はしたけれども、一番自信のない科目でした。
本番では選択しませんでした。
組み込みシステム開発
よく、算数の問題。といわれる問題。
実際に過去問を解いてみて、簡単だと感じたため選択することにしました。
一番勉強しなかった科目です。
システム監査
これもよく国語の問題。といわれる問題ですね。
社会人経験があって、システムに関することではなくても、社内外の監査の対応を経験した方は解きやすい問題のことが多いと思います。
権限の分離など、望ましい状態を学びました。
情報セキュリティ
必須科目。
メジャーな攻撃手法とその対策について学びました。
受験に関するあれこれ
前日
受験票の準備や、会場への移動手段、お昼食べる場所などを確認しました。
コロナ禍で使う頻度が下がり、いつの間にか電池が切れていた腕時計も電池交換してきました。
夜は、プログラミングの勉強のため、エクサウィザーズプログラミングコンテスト2021(ABC222)に出ました。
C問題が実装問題で、翌日のウォーミングアップになったと思います。
当日
受験前
当日朝は時間に余裕をもって家を出ました。
広い会場に老若男女、大勢の受験者がいて、みな思い思いに過ごしていました。
参考書を開いている方、目を閉じて音楽を聴いている方、ゲームしている方もいらっしゃいました。
私は、過去問道場で復習していました。
午前
午前問題は、過去問道場で見た問題も多く、大半が自信をもって選択できる問題が多かったです。
一通り解き終わったら、見直しして、もう一度、一から新しい気持ちで解きなおしました。見直した結果、答えを書き換えた問題が3個ほどあったため、しっかり見直しするのは重要ですね。
解答用紙に、受験番号などの必要事項がしっかりと記載されていること、解答のマークがしっかりときれいに塗られていること、消した部分はきれいに消えていることを確認しても時間が余っていたため、お昼ご飯を食べに行くため退出しました。
昼
午前試験を途中退出しましたが、慌てて出たため、鞄ごと持って出ましたが、貴重品だけを持って出たら身軽に出れて楽だったなと感じました。
参考書などを入れておく鞄とは別に、貴重品だけを持てるようにしておくと楽だと思います。
お昼は近くのチェーン店で食べることにしました。
おなか一杯食べて眠くなったら勿体ないので、少な目です。
お昼ご飯を食べて会場に戻り、午前の結果が気になって、解答速報を調べてしまいました。
解答速報で自己採点して、多分大丈夫だろう。と思いましたが、これはやってはダメなやつですね。
解答速報の信ぴょう性がないのが一番の原因だと考えます。
この自己採点で、私は6割を超えていましたが、どう考えても解答速報が間違っているのではないか。という問題も多くありました。
午前が6割超えていることを確信したくて自己採点しているのに、中途半端に不安になってしまうため、信ぴょう性のない解答速報で自己採点するのはやめたほうが良いと思います。
最悪なのは、本当は6割超えているのに、間違った解答速報で6割いっていないと判断してしまって午後受験を諦めるケースだと思います。これは本当に最悪ですね。
結論、繰り返しになりますが、お昼に信ぴょう性のない解答速報で自己採点をするのはやめましょう。
そんな感じで、お昼は過ぎていき、午後受験が始まります。
会場の残っている人数は半分くらいになっている気がします。
午後
勉強してきた科目の問題をざっと読みます。
いずれも大体解けそうな問題だったため、一番自信のないネットワーク以外を選択しました。
選択した科目は以下の5つです。
- 情報セキュリティ
- 経営戦略
- プログラミング
- 組み込みシステム開発
- システム監査
一番の課題は、「字を丁寧に書くこと」でした。
日常生活において手書きで文章を書く機会が少なくなっているため、読んでもらえる字を意識して回答していきました。
午後の緑本で演習しているときに、もっと字を丁寧に書くことも意識しておけば良かったと後悔しました。
それでも、時間配分も思った通りに進み、全部を見直すことも出来て、手ごたえを感じつつ試験終了を迎えました。
夜
当日の夜に公式から午前問題の解答が出るので、自己採点しました。
59/80で100点換算すると、73.75なので、午前はクリアしていることがわかり、一安心しました。
翌日以降
午後問題の解答に関しては、公式の解答は12月中旬ですが、資格試験の講座を開講している各社が解答例を出してくれているので、それらを複数見て自己採点しました。
合格発表日
おそらく受かっているとは思っていましたが、合格発表日に気になってIPAのサイトを確認しにいきました。
午後も無事、合格点を超えており、応用情報技術者試験に合格できました。
今後について
応用情報の勉強を進めている中で、もう少し詳しく知りたいと思った部分も各分野にあるため、アルゴリズム、情報セキュリティ、ネットワーク、データベース、組込みシステム開発については、引き続き勉強していきたいと思います。
これらの高度試験を受けるかどうかはわかりません。
IT企業の方と話すときのネタになるかもしれないな。とも思うので、おそらく受験するとも思いますが、わかりません。
受験するかしないかに関わらず、仕事、私生活でも恩恵を受けそうなので、少しずつでも勉強は進めようと思います。
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