持久力を鍛える!水泳の練習と帰宅ラン

学習

運動中、すぐに息が上がらないためには持久力を鍛えることが重要です。この記事では、持久力について調べて私が理解した内容と持久力を鍛える方法を書いていきます。
 なお、この記事の中で体力と行動体力を指し、持久力と同義として使用しています。また、特別に記載のない場合、持久力は全身持久力を指します。

Why ~なぜ持久力を鍛えようと思ったのか~

2020年の元日、私は今年の目標を立て、それについての記事を投稿しました。
 そして先日、家族と一緒に市民プールに泳ぎに行き、衝撃の事実が発覚しました。その事実とは、「私は200mを泳ぐ体力がない。」ということでした。
 改めて私の今年の目標は、「泳力検定1級」合格!です。そして、泳力検定1級の合格基準は、200m個人メドレーを制限時間の3分30秒で泳ぐことです。
 まずは軽く泳ぎだして、100m泳いで思いました。「これは、やばい・・・ハァハァ。タイムの問題ではなく、まずは、はぁはぁ、体力の問、ゼ~ハァ・・・題だ。」
 その後も200mを泳ぐことを意識してみますが途中で体が泳ぐことを拒否します。「俺の筋肉よ、がんばれ!気合い入れて動けよ!」そんなことを思いながら泳ぎ続けるも、この日200mどころか150mすら休みなしで泳ぐことができませんでした。
 ちなみにタイムも25m×4泳法の個人メドレーを計ってみましたが記録はちょうど2分。体力の問題をクリアしても速さもクリアする必要がありますが、まずは長く泳げるようになることが先だと考えました。長く泳げるようになれば質の高い練習を長く実施できると考えたからです。
 この日は1km泳いで帰路につきました。帰りの運転中、家族はみな夢の中の住人になっている中、どうすれば長い距離を泳げるようになるのか。200mを休まずに泳げるようになるのかを考えました。
 その中で思いついたのが肺活量を鍛えれば疲れにくくなり、体を動かし続けられるのではないかと思い当たり、家に帰ってから肺活量と肺活量の鍛え方にについて調べました。

How ~どのように持久力を鍛えるか~

ここでは持久力を鍛えるために思いついた肺活量について調べた内容と、持久力は何によって規定されているか、持久力を高めるための方法を記載していきます。

肺活量について

持久力をつけるためには、肺活量を鍛えたらよいのではないか。と思いついたので、肺活量について調べていきました。
 肺活量とは一言でいうと、「息を最大限吸い込んでから吐ける息の量のこと。」です。
 測定はスパイロメータという機械を使うことが多く、私が人間ドックで利用したのもこの機械でです。鼻をクリップで止めて、トイレットペーパーの芯みたいなのを咥え、一気に息を出すあの器械です。
 肺活量は、男性は4,000ml、女性は3,000ml程度が基準のようです。私の昨年の人間ドックの結果を確認すると5,000mlでした。

肺活量を鍛えて体力アップ!?

基準値以上の結果で少し喜びつつも、ネットで肺活量について調べていくと、体力をアップさせるために肺活量を鍛えましょう。という記事や、肺活量を鍛えても持久力は向上しない。という記事のどちらもネットには出ています。
 私は混乱しました。長距離を泳げるよう、体力を上げるための手段が知りたいのに、ネットには肺活量を鍛えても無意味だっていう記事もあれば、肺活量を鍛えることを推奨する記事もある。
 これはつまり、・・・つまり、どういうこと?

持久力について

今までは、「持久力を向上させるためには肺活量を鍛えたらよいのでは?」という仮定の下で調べていましたが、肺活量を鍛えても持久力は向上しない。とも書かれているため、仮定から見直し、そもそも「持久力の向上にはどうすればよいか?」ということで、改めて調べていきました。調べる中で、持久力には二種類あることもわかりました。

全身持久力:長時間、身体を動かすことのできる能力のこと。心肺持久力ともいわれる。
筋持久力:筋肉がどれくらいの回数や時間の負荷に耐えられるかを表す力のこと。

私が体力がなく、長いこと泳げないのを克服するためには、この全身持久力を鍛えればよいことがわかりました。
 そして、この、全身持久力を鍛えるためのキーワードは、「最大酸素摂取量」です。

最大酸素摂取量について

持久力向上のために、最大酸素摂取量を向上させれば良さそうなことがわかり、最大酸素摂取量について調べました。
 最大酸素摂取量とは一言でいうと、「限界状態で、1分間で体に取り込める酸素の量のこと」です。英語では、「VO2MAX」と略記されます。
 測定はトレッドミルで専用の器具を使用して計測する方法と、20mシャトルランでの推定計測方法があります。
 男性30歳の平均値は40ml/kg/minだそうです。これは私は測ったことがないので今度計ってみたいですね。

最大酸素摂取量を規定するパラメータについて

繰り返しになりますが、最大酸素摂取量とは、「限界状態で、1分間で体に取り込める酸素の量のこと」です。
 酸素摂取量は、「1分間で体に取り込める酸素の量のこと」で、それの最大値が、最大酸素摂取量です。そのままの意味ですね。
 酸素摂取量は、次に示すパラメータで構成されています。

酸素摂取量 = 1回拍出量 × 心拍数 × (動脈の酸素量 - 静脈の酸素量) ・・・ 式1

運動することによって、これらのパラメータは上昇し、酸素摂取量も上昇するが、ある値に達すると、パラメータの数値、特に心拍数だけが上昇し、酸素摂取量は変動しない現象がおきるようです。この時の酸素摂取量が最大酸素摂取量です。

ここで式1を展開して考えてみます。

酸素摂取量 = (1回拍出量×心拍数×動脈の酸素量) ー (1回拍出量×心拍数×静脈の酸素量) ・・・ 式2

酸素摂取量が最大となるのは、動脈の酸素含有率と静脈の酸素含有率が同じ時に最大となると考えれば良さそうということがわかりました。

ん~と、、、つまり、・・・どういうこと?

酸素摂取量が最大になるような値は式で見ると、何となくわかりましたが、どういう状態かを理解するのには時間がかかりました。そもそも動脈の酸素含有率と静脈のそれが一致することがあるのかも謎です。しかしこの式がどういう状態を指しているかを考えているときに一つの光景が浮かびあがりました。

それは「回転ずし」です。

最大酸素摂取量は回転ずしの店舗で理解できた!

回転ずしはターンテーブルに寿司をのせて客席に送り出し、顧客は回ってきた寿司を取るとします。店の特定の時間における寿司の消費量は、次の式で表せます。

消費量 = ターンテーブルに載る皿の数 × 回転数 × 客が食べた寿司の数

客が食べた寿司の数は、寿司の提供数から寿司が取られなくて戻ってきた数なので、

消費量=ターンテーブルに載る皿の数×回転数×(寿司提供数-そのまま戻ってきた寿司の数)

と表せます。
ここではそれぞれ、

消費量=酸素摂取量
ターンテーブルに載る皿の数=1回拍出量
回転数=心拍数
寿司提供数=動脈の酸素量
そのまま戻ってきた寿司の数=静脈の酸素量

と考えます。
回転寿司は、回転数を上げていけば客が次々に食べてくれて消費量も回転数に応じて増えていきます。しかし、客もおなかがいっぱいになってくると次第に食べることはできなくなり、消費量は一定になります。いくら回転数を上げても、提供した皿が寿司が載ったまま戻ってくるだけです。

この状態が、回転ずしの店舗の特定期間の寿司の最大消費量となり、人であれば、最大酸素摂取量の状態です。

どうすれば寿司の消費量が増えるか?人の酸素摂取量を増やすためには?

どうすれば回転寿司の消費量が増えるかを考えましょう。簡単に考えれば、来客数を増やせばよいわけですよね。人の酸素摂取量についても同様に考え、体に取り込める酸素の量が多くなれば良いわけです。

細胞が取り込む酸素の量について調べていくと、実際に酸素を消費するのは細胞の中にあるミトコンドリアということがわかりました。

そしてそのミトコンドリアが酸素を消費して、ATP(アデノシン三リン酸)を生成し、体を動かしていることがわかりました。

ATP(アデノシン三リン酸)という単語、中学レベルの生物の知識しかない私には見慣れないものでした。高校の理系科目で生物を選択した方には馴染み深い単語かと思います。妻が持っていた高校生物の教科書を見たら決行はじめのほうに載っていました。

このATPによって体は動くことができており、このATPを生み出すのがミトコンドリアとのことです。そしてこのミトコンドリアは細胞に数百という単位で存在しているそうです。

先ほどの回転ずし例でいうと、このミトコンドリアが来店客ということになります。つまり、最大酸素摂取量を増やすためには、ミトコンドリアを増やせばよいということがわかりました。

What ~何をして持久力を鍛えるか~

持久力を鍛えるために、ミトコンドリアを増やせばよいことまでわかりましたが、何をしたらミトコンドリアを増やせるでしょうか。

ミトコンドリアを増やす方法は、体にエネルギーが足りていないことを自覚させることが重要のようです。きつめのトレーニングを取り入れたり、摂取カロリーを抑えめにすることが良いようです。

私は帰宅ランの時に、きつめのトレーニングということで、インターバル走を実施することから始めてみようかと思います。

インターバル走はゆっくり走るのと速く走るのを交互に実施するトレーニングで、早く走るときは最大心拍数の80%以上(90%以上がより望ましい)になるものです。ここでも心拍数がキーワードになるんですね。

最近はランニング時の各種データと一緒に心拍数が記録できるランニングウォッチが出ているみたいでほしくなりますね。私が6年ほど前にランニングウォッチを買った時は、心拍数は別売りの体に巻き付ける機械をつける必要があったのですが、しばらく見ていないうちにどんどん良いものが出ていますね。買った時計もつい最近ベルトが壊れたり、GPSの補足がうまくいかなかったりであまり使っていないのですが、ランニングウォッチ購入を検討しようかなと思います。

Conclusion ~おわりに~

今回は水泳の練習で体力のなさにショックを受けたところから、体力を鍛えるためにいろいろ調べた結果と今後の対策について書いてきました。

体力は最大酸素摂取量を増やせばよく、最大酸素摂取量を増やすためには、体の細胞にあるミトコンドリアを増やせばよいことがわかりました。ミトコンドリアを増やすためには、体にエネルギーが足りない状況を自覚させるのが良いようです。体にエネルギー不足を自覚させるためには、きつめのトレーニングである、インターバル走を実施するのがよさそうです。インターバル走は最大心拍数の80%以上で実施するのがよさそうなことがわかりましたという内容です。

正直、もっと簡単に書き終わると思っていましたが、いろいろ調べていくとものすごく長い記事になってしまいました。そして、新しいランニングウォッチが欲しくなってしまいました・・・

最大酸素摂取量は長く健康でいられる秘訣としても知られているようなので、少しでも読者のかたの参考になれば幸いです。

Appendix ~おまけ~

酸素摂取量を計算してみました。

酸素摂取量は、次に示すパラメータで構成されています。

酸素摂取量 = 1回拍出量 × 心拍数 × (動脈の酸素量 - 静脈の酸素量) ・・・ 式1

ここで式1を展開して考えてみます。

酸素摂取量 = (1回拍出量×心拍数×動脈の酸素量) ー (1回拍出量×心拍数×静脈の酸素量) ・・・ 式2

さらに、動脈の酸素量と、静脈の酸素量はそれぞれ以下の通りになるようです。

動脈または静脈の酸素量 = ヘモグロビン量 × ヘモグロビンの酸素運搬量 × 酸素結合率 ・・・ 式3

ここで、動脈と静脈で何が異なるかというと、酸素結合率です。
通常、動脈は99%、静脈は75%として考えているいることが多いようです。
ヘモグロビン量は基準値として、15
ヘモグロビンの酸素運搬量は定数で1.34とします。

ここまできたのでさらに式2に式3を当てはめると、

酸素摂取量=(1回拍出量×心拍数×ヘモグロビン量×ヘモグロビンの酸素運搬量×動脈酸素結合率)
       -(1回拍出量×心拍数×ヘモグロビン量×ヘモグロビンの酸素運搬量×静脈酸素結合率)

心拍数が100の時
酸素摂取量={(80×100×1.34×15×0.99)-(80×100×1.34×15×0.75)}/1000=38.59

心拍数が105の時
酸素摂取量={(80×105×1.34×15×0.99)-(80×105×1.34×15×0.75)}/1000=40.52

心拍数が110の時
酸素摂取量={(80×110×1.34×15×0.99)-(80×110×1.34×15×0.75)}/1000=42.45

男性30歳の最大酸素摂取量の平均は40ということで、心拍数が105前後の時に最大酸素摂取量になるような感じですかね。

最大心拍数は220-年齢で簡易的に求まるといわれているので、30歳と考えると180あたりでしょうか。30歳の最大酸素摂取量が40ということで、酸素摂取量が40に近い心拍数105と、30歳の最大心拍数を180として考えると、105/180で58%となり、運動強度ではゾーン1からゾーン2の状態で最大酸素摂取量になる人が多いということですね。

あれ、思ったよりも運動強度が低い状態で最大酸素摂取量の平均値になっちゃったな。計算が間違っているのか、現代人の平均的な30歳は体力がないのかの判定はできませんが、私を含めてすぐに息が上がっちゃう人も多い気もするのでそこそこ当たっているのかな・・・。

私は頑張って楽しく体力鍛えようと思います。あなたもちょっときつい運動を日常生活に取り入れてみませんか?

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